単細胞思惑か東京12ヶ月


俺はそんなに器用やない。もう死んじゃいたい。爆発したい。
調子乗りました…
「私、役者やっててー」っていう、そういう意欲的な女の子の中に失礼した。
相当な役者魂を堪能させて貰った。


朝5時、目が覚める。しわしわの、しわっしわのちんこをたっぷりの泡で洗浄する。
「ごめんなさい」
一人でつぶやいた声は、びっくりするくらい痛々しく感じた。
ごめんなさい、言わなあかん。あのこにも、このこにも…
幸いにも大きいバスタブがあるので、軽くゆすいで、湯を溜める。
溜まる間、バスタブの縁に座って足湯していた。
もう大分髪を切っていない。毛を伝って、水が胸に流れる。


(とおるさん、のびたなー毛ぇ!)
(あたしが切ったろか?)


「ひなたああああああーーーーーんんん」
あーーー俺きもちわるい!


小さく鼻歌を歌ってやり過ごす。
お湯が溜まると一気に潜る。目を閉じる。
上唇らへんまでだけ出して、空気を吐く。


しび、しびしびびびびびしびしびしびびびしびびしび


「長谷部さん?」


ぼごっ


「はっ」すっかり、全裸にバスタオルまいた、思わせぶりな彼女が入ってくる。
バスタブに入ってくる。
「鈴川さん、だめやって、俺今、風呂入ってんのに」
「えー、どうしてなんですかー?」
「いや、だから、風呂入ってるからさ」


俺には言うほどコネクションもないし鈴川さんを世間に売り出すとかそんな権限も力も持ち合わせてないし(そのでかめのおっぱいはいいけども)でもだからといってそんな気分やないし俺今入浴中ですしふにゃちんですし罪の意識まみれだしほんとやめてください
かんべんしてください


って、頭ん中ガンガンなってたけど
チューされてて、馬乗りになられてて、言葉にできなかった。


ごめんなさい